「いのちのバトン」


私たちは
これまで生きてきた人たちから
「いのちのバトン」を受け継いで
今を生かされている

受けとった「いのちのバトン」
また、これからの人たちへと
渡していく

私も大切な人たちから
「いのちのバトン」を受け継いだ

あまりにも
そのバトンは大きくて

どうやって持てばよいのか

どうやって歩めばよいのか

わからなかった

けど、両手を広げて
その「いのちのバトン」を抱きしめて


一歩一歩歩めたら
一歩一歩いきられたら

きっと、大丈夫
うん、きっと・・・


1997
詩集「deep」より